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ソレイユニュース 2020年10月号

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暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、今年はお彼岸を境にきっちり秋の気候に変わりました。

 

春夏秋冬、美味しいものは季節ごとにありますが、秋の食べ物は、気候が良いことも手伝ってか、一層美味しく感じられます。

 

春に美味しいと思ったのは、山椒の芽の佃煮。山椒の葉の出たての柔らかいところを摘み取り、緑色の鮮やかさを残しながら佃煮にしたもの。手作りのものをいただいたのですが、嵩のある佃煮を見て、どれだけの量の若芽を煮たのかと言葉を失いました。見た目も香りも味も素晴らしい春の逸品です。

 

夏の料理の良いところは生のまま切っただけでよい品が多いこと。夏は主婦の味方です。

叩いてお醤油とごま油で和えただけのキュウリ、茗荷・生姜・長葱・シソなどの薬味と共に切っただけの冷やっこ、輪切りのトマトとモッツァレッラチーズにバジルとオリーブオイルをかけたカプレーゼ、切っただけの糠漬け。夏は果物の種類も豊富で、これも洗っただけ、切っただけで美味しいですね。

イタリアでの定番、生ハムメロンも、しょっぱい甘いで食欲が湧く料理ですが、これも切っただけで食せる優れた前菜です。

 

冬の食材の中で私が好きなのは白い野菜です。大きく輪切りにした大根をその時あるもの、厚揚げや蒟蒻、人参などとコトコト煮ます。お出汁は干し椎茸や昆布などで精進料理風にすることもありますし、鶏肉や肉団子、豚バラ肉を塊のまま入れてコクを出すこともあります。いずれにしても、身体は温まる上、嵩も張るのでダイエットの味方にもなります(豚の角煮はダイエットの手強い敵ですけれども・・・)。

時間が料理してくれるので意外に手間のかからない冬のお総菜です。

白い野菜の2つ目は白菜。豚肉や鶏肉、干し椎茸や昆布などと一緒に、縦に2つ3つに切った白菜を入れて煮たスープは我が家の常備菜です。ひと株全部入れても直ぐにトロトロになり嵩が減りますから、野菜をいっぱい食べられるのが良いですね。

 

とても好きなのがカブ。糠漬け、塩漬けのちょっと独特な苦味も美味しいですし、クリームシチューに入れて煮た甘いカブも最高です。

蓮根も大好物。主にきんぴらにして食べることが多いですが、天ぷらにすると歯触りがシャキッとしていて性格が良いかんじ(笑)。けんちん汁やごま酢で食べても美味しい野菜です。

白い野菜はお出汁や他の素材の美味しさと相まってより一層美味しくなるので、味の百変化も楽しみのひとつです。

 

しかし何といっても食べ物は秋。春の筍ごはんも堪らなく美味しいけれど、秋は炊き込みご飯が似合います。

ちょっと肌寒くなってきた日に、人参やキノコ、油揚げや牛蒡とちょっとの鶏肉を入れて炊いたたかやくご飯は、お醤油の芳ばしい香りが食欲をそそります。美味しいお味噌汁と香の物と一緒にいただきたいですね。

ちょっと下処理が大変だけれど、栗ご飯も欠かせません。栗といえば、以前、秋に採れた栗を冷凍しておいて、お正月のきんとんにする話をエッセイに載せましたが、その季節にしか出回らないという貴重さが、余計に美味しさを増幅させるのでしょう。

 

松茸ご飯は格別。一生懸命仕事をしたら、今年は神様がご褒美をくださるかしら、と考えながら鼻腔を通り過ぎるあの素晴らしい香りに思いを馳せます。

 

秋鮭が出回りはじめると、生筋子がスーパーで購入できるようになります。いくらのつぶつぶを取り出すのがひと手間ですが、外で食べると上品な量しかいただけないので、バクバク食べるためにそこは辛抱強く頑張ります。鰹節と昆布でとったお出汁とお醤油、塩で味をつけて少しの間漬け込めば完成。季節の終わりは冷凍してお正月のおせち料理に加えます。

 

食べ物のことを書きはじめたら止まらなくなりそうです。

 

食材のバランスを考えて身体に良いものをきちんと食べていくことが元気に活動する基本です。

 

好きな物を上手に取り入れながら、バランスの取れた栄養を摂取していきたいものです。

 

 

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