体験案内
合格実績
ブログ

ブログ

Blog

ソレイユニュース 2022年11月号

pic

昨年からのコロナ禍による延期で、今年は著名な国際音楽コンクールが目白押しでした。

 

ピアノ部門だけでも、アルトゥーロ・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール、クララ・ハスキル国際ピアノコンクール、ブゾーニ国際コンクール、リーズ国際ピアノコンクール、モントリオール国際音楽コンクールなど、全てのコンクールが2〜5年毎に開催されていることから考えても驚くようなラインナップです。

 

中でも世界三大コンクールといわれる、エリザベート王妃国際音楽コンクールとショパン国際ピアノコンクールが開催されたのは話題となりました。

 

エリザベート王妃国際コンクール(以下、エリザベートコンクール)では、務川慧悟さんが第3位、阪田知樹さんが第4位と大健闘。

 

エリザベートコンクールは、このコンクールのために作曲されたピアノソロ曲と協奏曲を演奏しなければならないという、特別な課題を持つことで知られています。

 

特に協奏曲では、携帯・電話・パソコンなどの通信手段を没収され、外部との連絡を完全に遮断された状態で一週間隔離され、ひとりで譜読みをし仕上なければならない、という課題が科されます。

 

演奏の力量とともに、譜読み能力(ソルフェージュ力)や、新曲を音楽的に仕上げるという高い発想力も求められる高レベルな大人のコンクールです。

 

今年はコロナ禍のため無観客(審査員とエリザベート王妃は直接聴いたようですが)で行われ、ファイナリストは例年の半分の6名という異例づくし。

 

昨年、ロン=ティボー=クレスパン国際コンクールで第2位を受賞した務川慧悟さんは、パリ国立音楽院でピアノの他古楽も学び、ラモーのピアノ曲なども組み入れたプログラミングが新鮮で、その独自の演奏スタイルが魅力的です。

 

第4位の阪田知樹さんは、流石、リスト国際ピアノコンクールの覇者ということもあり、リストを多用したテクニカルな演奏が印象的でした。

 

東京オリンピックやエリザベートコンクールと同様、コロナ禍のために1年延期になったショパン国際ピアノコンクールは、7月の予備予選からの長い長い審査期間を経て、先日、10月21日ファイナルが終了、入賞者が決定しました。

 

日本でも盛んに報道されたので皆様ご存知だとは思いますが、1970年の内田光子さん以来となる、反田恭平さんの第2位入賞は、50年振りの快挙です❗

 

2005年以来、日本人の入賞者がいなかったので、日本人入賞者2名というのも大きな喜びです。

 

26歳にして、3回目の出場となった小林愛実さんは、前回までの演奏テクニックとは一変、無駄のない奏法を習得し、3度目の挑戦者としてワルシャワに帰ってきました。野球の選手もフォームを変えると成績が出なくなってしまうことに鑑みても、小林さんのフォーム改造は、前代未聞の大冒険だったといえるでしょう。

 

大コンクールでは、YouTube生配信が行われているため、現地にいるような臨場感が味わえました。

 

それぞれのコンクールで素晴らしいドラマが繰り広げられ、感動で胸がいっぱいの毎日でした。

 

日本人に夢を与えてくれた彼らの活躍に大きな拍手を送りたいと思います。

 

 

menu