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ダニエル・バレンボイムリサイタル

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サントリーホールで開催された、ダニエル・バレンボイムリサイタルに行って来ました。

2週間の隔離期間をものともせず、79歳のダニエル・バレンボイム氏は来日し、サントリーホールの舞台に立ったのです。

今回のリサイタル、ベートーヴェンの初期のソナタNo.1、2、3、4、と後期のソナタNo.30、31、32を、2夜連続で演奏するという、ファン垂涎の企画。

これまで6回もベートーヴェンソナタ全曲録音をドイツグラモフォンから発売しているバレンボイム氏のベートーヴェンですから、嫌が応でも期待が高まります。

余りに人気が高く、チケット発売後、即座にソールドアウトしたことから、追加公演も決定し、3夜連続ベートーヴェンナイトと相成った次第です。

私が行ったのは、2日目の初期ソナタの日。

歯切れの良い、ド・ファ・♭ラ・ド・ファ…から始まる1番のソナタが耳の中で鳴りはじめ、曲に合わせて前のめり気味の体制で身構えたところに聴こえてきたのは、美しいホ長調の調べ。

むむむ?何で何で?

曲目変更のアナウンスもなかったし、バレンボイム氏のサプライズなのか?これは一体…!?

30番のソナタから始まったリサイタルは、次に31番が続いて…。

休憩時間には、SNS上で、この摩訶不思議な夜の謎解きが飛び交っていたようでしたが、リサイタル終わりの本人の弁解によると、どうやらプログラムを間違えてスタートしてしまったらしい❗
そんなことがあるなんて❗全く信じられなーーーい❗

若さと躍動感溢れる初期のソナタも聴きたかったですけれど、後期ソナタも聴きたかったので、ちょっと得した気分でした。

それにしても、脱力した腕と指から湧き上がるように表出するP(弱音)の音色は美しく、あのように長い弱音の連続を、かつて聴いたことがありません。

渡航困難なこの時期に来日してくださったバレンボイム氏の勇気には、大きな拍手を。

初期のソナタ聴きたかったのに…、とがっかりしていた知人のためにも、また、是非来日していただきたいものです。

ダニエル・バレンボイムピアノリサイタルリポートでした。

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