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ソレイユニュース 2023年7月号

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フランスに行ってきました。急遽決まったコンクールを受けるために(息子の付き添い)。

 

航空券を予約したのはコンクールまで2ヶ月を切った4月末。その時点で残席4だったチケットを急いで確保して(今、ヨーロッパ行きは人気復活のようです)、6月6日(月)の深夜、羽田を発ち一路パリへ。パリ市内の友人宅(豪邸でした❗)に泊まらせてもらい、コンクールチャレンジのパリ滞在は始まりました。

 

普段、口にしているものを食べたい、との希望があり、玄米、お味噌などの日本食を持参。肉、魚、野菜は近所のお店を教えてもらい、お肉は牛肉、仔牛などの様々な部位を購入。フランスに行くと必ず食べるアプリコットやミラベルなどの果物や、リヴァロ、ブリアサヴァラン等のチーズ、生ハム、黒ソーセージ、兎のテリーヌなどの日頃食べない加工品や美味しいフランスパンも買い漁り、キッチンに籠もって料理の毎日(私の食欲に従っているだけ、との説あり)。

 

豪邸には素敵なグランドピアノもあったのだけれど、弾くことができる時間に制限があったので、パリのカワイグランドピアノや先生のお宅のニューヨークスタインウェイをお借りして練習の日々。

 

帰国してから発生した警官がフランス人少年を射殺した騒動も大変な暴動に発展しているけれど、コロナ以降、ストライキや暴動が頻発しているということで、コンクール期間中も実際に5回電車が止まり、大変でした。パリからコンクールに通っている人も多かったようてすが、このご時世、花の都パリで生きるのも楽てはなさそうでした。

 

コンクール当日もストライキがあった上、事故で電車が止まりましたが、様々な手段を講じて、何とか間に合うことができ、ホッと一安心。

 

予選出場者54名から本選8名(ファイナリスト)が選出され、本選では40分程度のプログラムを演奏。

 

《イル・ド・フランス国際ピアノコンクール》コンサートピアニスト部門(最上位部門)第1位はウクライナ人ピアニストDimytro SEMYKRASさん、第2位は尾城杏奈さん、第3位はポーランド人ピアニストTomas ZAJAKさん、そして《Les Spiriades》特別賞に鴨川孟平が選ばれました。

 

印象に残ったのが、ウクライナ人の迫力のラフマニノフソナタ第2番。ロシアの曲を弾く時はガラスが割れる程の迫力を❗と指導されるのですが、私たち日本人の常識の枠を超えた音量に、ただただ圧倒されました。ピアノが壊れるかと思う程の音量❗❗❗

尾城さんの正確さと音楽性、ポーランド人の、多彩な音色で作る情感豊かな表現に拍手を❗

 

コンクール主催者が1番印象に残った出場者に贈られる《Les Spiriades》特別賞をいただき、孟平は、来年音楽祭に招待され、リサイタルを開催させていただくことになりました。

 

コンクール後、中庭で行われた和やかな雰囲気のパーティで、審査員から直接講評を聴くことができました。どのような視点で演奏を聴いているかを伺うことができ、新たな方向性を得られたのは大きな成果でした。

 

この後、長く疲労に悩まされることになりますが(私が···)、思い立ったが吉日のパリ行き強行軍は、思わぬ実りをもたらしてくれました。

 

 

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