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ソレイユニュース 2023年4月号

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3/27(月)、東京芸術大学の卒業式に行ってきました。

 

2019年4月の入学式では、青空の下、ガムランサークルやサンバ研究会の面々が演奏していて、新入生の高まる気持ちと芸術に向き合う若者への歓迎の思いが混ざり合う賑やかさの中に、芸術を志す人たちの結界を音楽で表現しているように感じられたのを思い出しました。

 

彼らの大学生活は、2年、3年、4年の3年間がコロナ禍となり、特に2年3年の2年間は、レッスン以外全てがオンライン授業という有様。藝大はコロナに慎重で、打楽器・邦楽専攻以外の学生に練習室も貸出禁止となり、室内楽の練習もコンクールやコンサートの伴奏合わせも都内の有料練習室を借りて行っていました。

 

かといって全て悪いことばかりではなく、オンライン授業のため、通学時間と授業の待ち時間がなかったことで練習時間を充分に確保することができたり、余剰時間を利用して単位取得の多い教職課程を修了し、見事、教員免許を取得した強者もいました。

 

やる気に満ちた彼らは、コロナ禍でもへこたれなかったのです。

 

藝大には、プロ演奏家として既に活躍している学生もいますが、彼らだけでなく、3年間活動を止められた全ての学生にとって、この辛い経験は、これからのエネルギーになってゆくと確信しています。

 

藝大入卒式の奏楽は、各回ごとに担当する専攻が変わるのですが、今年の卒業式は古楽組。大塚直哉教授のチェンバロ、野々下由香里教授のソプラノ、古瀬陽子講師のバロックダンスによる格式高い音楽に合わせ、日比野克彦学長が白い大きな紙に切れ込みを入れた作品を舞台上に吊り下げるパフォーマンスは、美術と音楽の2つの学部を持つ藝大ならではの異彩を放つ入学式でした。照明の色と共に美しい時間を堪能しました。

 

祝辞の中で学長が、「これから進学する者、そして社会に出ていくもの…」と話し掛けていました。大学の卒業式で、まずはじめに“進学する者”というあたりも藝大らしい。

 

奏楽堂の外では、静かにケルト音楽が奏され、校門前ではサンバが賑やかてした。天候にも恵まれ、上野の桜も卒業式に合わせたタイミング。祝福に満ちた卒業式でした。

 

ソレイユ総合音楽教室の卒業生、鴨川孟平君(ピアノ専攻)と新井瑞穂さん(ヴィオラ専攻)は揃って卒業し、今春から2人とも同大学院に進学します。鴨川君は、合わせて藝大クラヴィーア賞、アカンサス賞、同声会賞を受賞しました。2人には実り多い大学院生活を送ってほしいと願っています。

 

今年のソレイユ総合音楽教室の高校3年生は勉強組ばかりでしたが、小畑蒼大君が北海道大学工学部情報エレクトロニクス学科(今、一番人気のデータサイエンスを勉強する科らしい)に、草野侑也君が群馬大学医学部医学科に合格しました。

 

合格おめでとうございます!

 

小畑君は、受験終了後、早速レッスンを開始。ピアノも引き続き頑張ってほしいものです!

 

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