ソレイユニュース 2020年1月号
上野の森美術館で開催されているゴッホ展を鑑賞してきました。
今回は、ゴッホと、オランダ、パリ、アルル時代にゴッホと交流のあった画家たちの作品が展示されていました。
各画派についての説明とともに、友人や弟テオと交わされた手紙がパネルで展示されていて、絵画の背景が一層リアルに感じられました。
ゴッホは生前1枚も絵が売れなかったことで有名です(この展示会では、そういう見解でした)。
画商に勤めていた27歳から絵を描きはじめ、37歳でピストル自殺するまでの10年間の絵が、初期の作品を中心に飾られていました。
今回展示されていた『糸杉』と『サン=レミの療養院の庭』という絵には、植物の生命の躍動感が画面いっぱいに表現されていましたが、初期の作品はデッサン等素人っぽいものも多く、『糸杉』や『サン=レミ』に見られるゴッホ特有の画法は見受けられません。なかなか売れなかったのは納得です。
ゴッホ没後、献身的にゴッホを支えた弟テオとの書簡集が、テオの未亡人と友人たちによって出版されるや否や、そのスキャンダラスな死因とも相まって、ゴッホの人生そのものが神話化され、遺作が飛ぶように売れていきます。
ですから、ゴッホ鑑賞の鍵は、絵画だけでなく“手紙”にもある訳で、今回のゴッホ展の企画者の、“この展示方法いいでしょ!”と言っているドヤ顔が目に浮かぶ、展示方法に工夫がいっぱいの魅力的な展覧会でした。
この日は、表参道のKAWAIサロンで開催された藝大ランチタイムコンサートを聴き、数件の用事を済ませた後、上野の展覧会に行く、という行程でした。
こんなに自由な1日を過ごせたのも、12月22日(日)のクリスマスコンサートが上手くいったからに他なりません。
クリスマスコンサートをクリスマスパーティと同日開催にするようになったのは、夏と冬の両方ともきっちり仕上げることに音を上げる生徒さんが出てきたためでした。
ソレイユの生徒さんの中には、音大への進学を希望しない趣味の方たちも沢山いる訳で、それなら冬はパーティで楽しんじゃおう!パーティだけでは勿体ないから、ちょっと演奏もしちゃおう!というスタンスに変えたのです。
しかし、年月が経ち、寒い冬なのに、大勢の生徒さんたちがクリスマスコンサートに向けて連日練習に来るようになりました。音大進学希望ではない子どもたちも大勢です。休日の朝早くから来て練習していく子、以前この覧でお話したように、ソレイユに置きヴァイオリンをして毎日練習に来る子、レッスン室が空いていない時には教室のどこかで勉強している子、勉強での受験目前なのに、クリスマスコンサートに真剣に臨む子…などなど。子どもたちの真摯な姿勢に、私たちも完全協力体制で取り組みました。
ゆとりの時代が終わり、日本の子どもたちが変わってきたのか、ソレイユの生徒さんたちが特殊なのかは分かりませんが、生徒の皆さんのやる気に圧倒される程でした。
勿論、コンサートの出来は上々。全員が夏のコンサートから数段上達し、素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
クリスマスパーティでは、恒例の子どもたちへのインタビューの他、保護者へのインタビューも行いました。その中で、ソレイユに出会えて良かった、上手な子が沢山いて良い影響を受けている、日本一の音楽教室などの感想をいただきました。本当に有難うございます。
先生の質と教育への情熱だけは、日本一の音楽教室です。
楽器や歌が上手なだけじゃない、勉強もスポーツも何でも得意(自分の可能性を伸ばす術を知っているという意味)で、思いやりに満ち、明るく心豊かな子どもたちを育てるために、これからも努力を続けてまいります。
今年も宜しくお願い申し上げます。