ソレイユニュース 2020年12月号
近頃ではアマゾンプライムなどで最新映画を気軽に鑑賞できるようですが、私はレンタルDVDを借りる日々。この長い自粛期間中に、観たいと思う作品は全て観てしまったので(近所のレンタル店に置いてあるDVDは種類が限られるのです❗)、専ら読者三昧で暮らしています。
最近では『Elle gourmet』、『BRUTUS Casa』、『クロワッサン うつわ。』などの雑誌を買いました。エスニック料理や洗練された道具類を眺めては悦に入っています。
気になったページは切り取ってファイリングし、なるべく冊数が増えないよう心掛けていますが、雑誌の増殖は家の死活問題です。
定期購読している雑誌は『致知』。松下幸之助に影響を受けた母が、いつも言っていたような内容なので、人生の指針と思って読んでいます。
先日読んで興味深かったのは、『経済で詠み解く日本史 大正 昭和時代』、『同 、平成時代』。
音楽高校出身のため、高校で政治経済の授業がなく、大学時代に集中講義で経済学を履修したものの(先生は、勿体なくも東大教授でした)、短期間の講義では何も解るはずもなく、基礎知識ゼロの私ですが、楽しく読み進むことができました。
歴史の流れをお金の流れとして捉えていて、いつの時代も、お金によって浮いたり沈んだり、バブルで浮かれたり戦争に突入してしまったりするのだ❗というような切り口で書かれています。
例えば、天災が起こると、災害の対応に政治が動き、その手腕によって経済が動き、人心が変化し…、という具合。
政治、経済、金融に携わっている人物がこう決断したから歴史はこういう結果になったと、歴史をお金で一刀両断に結論付ける手法はとても分かり易い。
自分が生きてきた昭和・平成のあの時、自分を取り巻く状況ががあのようだったのは、これが原因だったのか(自分に当てはめて考えるのは、小市民の証拠です❗)とか、第一次世界大戦から第二次世界大戦に移行していく過程には、経済的にこんな事情があったのかとか、バブルが始まり終焉したのは、こんなことが原因だったのか等々。
プラザ合意、日銀の役割と政府との関係など、言葉は知っていても説明できるほど熟知していなかったり、知っているようで知らなかったことが丁寧に解説されていて勉強になります。
経済学者である妹の夫によると、バブル崩壊の要因は、1つや2つではないと常々力説しているので、話半分で読むのが良いかもしれませんが、歴史を経済で読み解くという視点は、歴史についても経済についても手軽にお浚いができる点がよいですね。
あの、慌ただしく政権が変わっていった平成の政治変遷を復習するのにも役立ちます。(平成の総理大臣、何人答えられますか?)
興味を持ったことは取り敢えず読んでみることが大切。本屋さんに行くと何を選んだら良いかその縁(よすが)すらわからない書棚が存在しますから(化学、物理などの理科分野や法律などの専門書などは、何を選んだら良いか、全く判らない❗)、どの本を選ぶかの指標をある程度持っているということは、人生の喜びでもあります。
コロナ自粛の間、家の中で出来る楽しいことを見つけて元気に過ごしていきたいものです。