ソレイユニュース 2021年1月号
明けましておめでとうございます。
昨年は歴史に残る特別な年でした。covid-19発生のために国内外の移動や外食が制限され、他人との交流はコンピューターを通してという新しいコミュニケーションが奨励され、鬱々と家に閉じ籠ることを強いられる生活。
経済は各方面で大打撃でしょうが、それよりも家に閉じ籠らざるを得なかった人々の精神の崩壊を心配しています。
私や、私の周辺の人たちは予防に努め、知人に感染者は皆無という状態で10ヶ月を過ごしましたが、これくらい予防すれば感染しないということがわかったのだから行動はもう少し自由にした方が良いと考えます。
そうでないと精神が崩壊します。度合いは人により違いますが、我慢には限界があるからです。
子供たちは殆ど普通に通学し、殆ど普通に生活することができるようになり、先日もクリスマスコンサートで見事なパフォーマンスを聴かせてくれました。
寒い中、毎日練習に通ってくる生徒さん数名。その努力にまず脱帽です。
それ以外の人たちも家での練習が奏功し、完成度の高い音楽的な演奏を披露することができました。
コロナ騒動でやる気も無くなりそうなものなのに、何でこんなに皆、頑張るのかしら、そして何て素晴らしい演奏を聴かせてくれるのかしら、と思ったら終演後、涙が止まらなくなりました。感動には弱い質(たち)で、いつも泣いてばかりいてすみません。
やる気があるっていいな、自分の目標に向かって努力するって素敵だな、とまた改めて認識させてもらったクリスマスコンサートでした。
生徒の皆さん、素晴らしい演奏を有難う❗
お蔭様で私たちの音楽教室は、講師と生徒さん、そして保護者の皆さんが良好な信頼関係を保ち、それぞれの生徒さんが自分のペースで上達していく、という理想的な状態を維持し、コロナ禍にあっても、変わらず運営することができています。
本当に有難いことです。
常に、生徒さんの上達を目指せるよう、私自身、レッスンを受けたり、公開レッスンを聴講したり、本を読んだり、演奏会を聴きに行ったり等の勉強の機会を作っていますが、先日、素敵なピアノ教師(音楽教室)による、教育法についての本を読むことができたので、ご紹介しましょう。
『好きが「才能」を飛躍させる〜子どもの伸ばし方〜』(角野美智子著YAMAHA出版)。
著者は、東京大学大学院在学中にPTNAピアノコンペディション特級でグランプリを受賞した角野隼斗さんのお母様として有名な方ですが、私は、息子の高校・大学の2年先輩である未来先輩のお母様として親しみを感じています。
著者自身が桐朋学園大学卒業後、ニューイングランド音大大学院を修了されたピアニストですが、自身がピアニストのお母様にありがちな“子どもより自分”という意識ではなく、自分自身に足りなかったことを工夫しながら育てる“プロの”お母様という印象。
指先の感覚を育てるために、色々な感触の布などを指で触るゲームをしたり、手首の柔らかさを習得する玩具を作ったりと、まるで発明家のような柔軟さで子どもに対峙しています。
また、赤ちゃんの時からの下地作りが大切と考え、0〜3歳のクラスを開設したり…。どこかで聞いたような展開ですね(笑)。
お父様が理系のようで、理系に進学するための小さい頃からのアプローチの方法も興味深い。
子どもたちに料理をさせたり、運動させたり等、色々な感覚を刺激していく方法も面白いのです。嫌がることはゲームのような形にして誘導するというのもとても賢いやり方。
音楽を物語にして(言語化して)作っていくとか、勉強が楽しくなるようなアプローチ方法とか、私の教育法との類似も多く嬉しく思いました。
子育てって楽しい❗と思える新刊、是非お読みください。
ソレイユの良いところは、講師の先生方の技術力(人柄も演奏能力も)が高いこと、Babyソレイユで歌をたくさん盛り込んで楽しく学びながらソルフェージュの基礎をを作った後に、専門の先生方に移行するシステムが唯一無二、といったところでしょうか。
私もこの本の良いところを取り入れて、より魅力的なクラスを作っていきたいと思っています。
今年も宜しくお願い申し上げます。