ソレイユニュース 2021年3月号
立春が過ぎ、日脚も長くなってきました。
旅行も、大勢での会食も、パーティも自粛しなければならないという、行動を制限される日々を送り早1年、以前この覧でも書きましたが、covid-19ではない病気に罹るとか、身体が弱ってしまう方が増えてきていて、心配しています。
少しでも外に出る工夫を、ということで、昨年から庭に植物を植えはじめました。食いしん坊ですから、食べられるものばかりです。
ホームセンターで売っていたので、ハーブはローマンカモミールとアップルミントを鉢植えに。
ローズマリーとイタリアンパセリは直植え。お料理にちょっとの量が役立つので、この2種はもう何年も育てています。
今年になって始めたのが野菜の栽培。F1種ではない、原種だけを扱っている埼玉県の野口種苗研究所から色々な野菜の種を購入しました。
昨夏に大成功したのは枝豆。芽を出してから、あれよあれよという間に成長し、見事に結実。甘く美味しい枝豆を堪能しました。
自然農法の第一人者、川口由一氏の本『はじめての自然農で野菜づくり』(学研プラス社刊)を教科書に栽培したのでしたが、やり方が上手でなかったせいでしょうか、九条ネギやカボチャなどは芽も出ませんでした。
川口氏の栽培方法は、無農薬、無肥料、耕さないが基本。しかし、全く手を掛けないと、特別な種以外、こういう結果になるのだということを勉強しました。枝豆だけは、全く手を掛けないのに立派に成長。人間を育てているのと同じだわ、と変に納得した次第です。
人の手間(教育と言い換えられるでしょうか)がたっぷり必要な種(子ども?)と、放任でも一人前に成長する種。手を掛けないで育ってくれれば、こんなに楽なことはありませんけれど、どんなに手が掛かっても、九条ネギやカボチャも育てて食べたいですから、苗を作って、土地をならして、植える時期を見定めてと、手間を掛けなければなりません。
野菜は1年で結果が出て、失敗したらその失敗を糧に次の年、再挑戦すれば良いのですが、人間ではそういう訳にはいきませんから大変です。
どの親にとっても、子育ては一生に数回しかチャンスがありません。全ての子どもが大豆のように手が掛からずともきちんと育ってくれればよいのだけれど、殆どの子どもはそういう訳にはいかないですから、必要な時に必要な手間を掛け、慈しんで育てていきたいものです。沢山の子育てを見てきた者たち(教師など)が、子どもの育て方を適切にアドヴァイスしてあげることは大事なこと、と新ためて思いました。
大根、アスパラガス、サニーレタス、玉ねぎ、人参、そして今年食べて取っておいたゆずの種をどう育てるか、本を読んで研究しています。
F1種ではないので、今年採った大豆もまた作るつもりです。
いくら自然農法とはいえ、スギナ畑と化した我が家の庭で、九条ネギはスギナに負けてしまった様子。
草取りがきちんとできるかどうかが勝負のようです。