ソレイユニュース 2021年7月号
2021年度のソレイユコンサートが無事終了しました。
今年は予定していた大泉文化むら大ホールが使用できなくなり、1ヶ月前に大慌てで別会場を探すというアクシデントがあったにも関わらず、幸運にも桐生市シルクホールが空いていて、日にちを移動することなく開催できたことは不幸中の幸いでした。
1,517席収容のシルクホールが予想以上に素晴らしいホールで、2台から選べるSteinway、優秀なホール専属スタッフ、ピアノのあるリハーサル室など、ソフト、ハード全てに亘って理想的な環境て発表会を開催することができました。
「これは発表会のレベルではありません。」
と、3人の方から感想をいただきました。教師冥利に尽きるお言葉です。
舞台リハーサルでは、驚異の2才児 村方乃々佳ちゃんを彷彿とさせる正確な音程と音量で、心に響く歌を歌ってくれた最年少3歳に始まり、ピアノチームもヴァイオリンチームも声楽チームも、リハーサル毎に仕上がり度が高まり、本番では持てる力の全てを出し切って渾身の演奏を披露してくれました。
オリンピックも間近に迫り、コロナワクチン摂取率も上がってきて、去年より今年、今年より来年と、禁止事項は減っていくことでしょう。来年は、コロナ以前の状態まて状況が回復し、何の不安もなくコンサートを開きたいものです。2年ぶりの講師コンサートにも期待しています。
6月12日(土)は、東京藝術大学附属音楽高等学校と、卒業生の保護者の会が共催する卒業生コンサートがありました。
このコンサートも、コロナ対策として保護者の会会員と卒業生、そして在校生のみ50名入場可という、人数制限があり、本来ならば大学3年生が出演するコンサートなのですが、昨年中止になったことで、2期分を連続して行いました。
室内楽のコンサートですので、合奏練習が必須ですが、実技レッスン以外立ち入り禁止という厳しいコロナ対策を藝大が実施しているため、藝大の練習室が使えません。弦楽合奏でしたら、誰かの家に集まって、という方法がありますが、2台ピアノやビアノ四重奏などは、広さや設備が整った環境が必要で、借りるとなると都内では驚く金額になります。
あちらこちらの練習室を飛び回っての練習は大変だったはずですが、1年振りの同級生との合奏が余程嬉しいのか、環境の不便さをものともせず、終始明るく仲良く演奏している姿に胸を打たれました。
学生だけれども、充分な技量を持つ彼らがコロナにより1年以上活動を止められ、ようやくその活動を再開することができた1日。ヴァイオリンもヴィオラもチェロもピアノもクラリネットもホルンも筝も尺八も、音楽を奏でる喜びが溢れ出るようでした。
災い転じて福と成す、このまま事態が回復していくことを祈るばかりです。