体験案内
合格実績
ブログ

ブログ

Blog

ソレイユニュース 2022年1月号

pic

明けましておめでとうございます。

 

年末、王子ホールで《今、燦めいて❗》というタイトルの日本歌曲コンサートに行ってきました。

 

日本歌曲の第一人者、青山恵子氏と、オペラ、歌曲、宗教曲などオールマイティな活躍をされている三縄みどり氏の歌、ドビュッシー国際コンクール第1位のピアニストで、ピアノ教育者としても優秀な弟子を数多く育てている秦はるひ氏のピアノという面々。

 

コロナ禍による音楽渇望状態の反動か、王子ホールは満席の活況を呈していました。

 

山田耕筰の『かやの木山の』、中田喜直の『霧と話した』などの人口に膾炙した作品から始まり、現代に生きるベテラン作曲家木下牧子氏の『ロマンチストの豚』などが続く前半。

 

『かやの木山の』『浜千鳥』を聴きながら涙が出始め、作曲者である中田先生が主宰する会で、何回も歌っていらしたという三縄氏の『霧と話した』、しみじみとした武満徹の『小さな空』辺りになると、号泣状態。

 

ただ失恋の悲しみを表すのではなく、昔幸せだった恋愛を思い起こさせる『霧と話した』の演唱は、これまで聴いたことのない表現で胸に迫りました。

 

後半は、演奏家たちが過去に委嘱した作品を含む、若い作曲家たちによる新作が披露されました。

 

『梁塵秘抄』に曲を付けた作品は、いにしえの言葉が現代に甦るようでした。

 

新しい作品を作曲家に依頼して演奏するという取り組みは、四家文子先生が旗揚げした日本歌曲振興会《波の会》などでも盛んに行われていますが、個人的な知り合いの作曲家たちに(既に有名な方ばかりですが…)依頼してコンサートに乗せるなど、ショパン時代のパリのサロンの香りがして素敵でした。

 

3人のドレスが、それぞれ趣向を変えて着物にアレンジを加えた衣装で美しく、前半後半ごとに衣装替えもあり、視覚的にも楽しめました。

 

帯地と思われる生地と緑のシルクの布を合わせたドレスが印象に残り、最前列から見える細部まで手の込んだデザイン、高度な縫製と相まって、ドレスがコンサートの格式を高めていました。

 

プログラム最後に、アンコー風に歌われたA.コープランド作曲『アメリカの古い歌』より『川辺に集まろう』のウイットに笑い、日本語の『きよしこの夜』で再び号泣。音楽の持つエネルギーに身体と心が響鳴し、感動に震えた2時間でした。

 

 

号泣といえは、12月26日(日)のクリスマスコンサートでの生徒の皆さんの演奏にも、涙、涙でした。

 

プロを目指す子たちの中には、レッスン→練習→リハーサルを繰り返すことにより、自覚を持って上達していってくれる子も多いのですが、クリスマスコンサートに向かってやる気が出ない、練習の仕方がわからない、1人で練習できない、という生徒さんたちもいて、コンサート前は、何回も何回も練習に付き合います。

 

思春期だったり、気持ちが幼い、ということもあるのでしょう、気が乗らなかったり、反抗したりと、練習時の反応は様々です。

 

押したり引いたり、笑ったり叱ったり、時間を掛けて一緒に練習していくと、だんだん心も解け、上達していきます。

 

その結果の、あの素晴らしい本番❗

 

殆ど生徒の皆さんのお母さん状態の私は、生徒さんたちの集中した演奏を聴き、達成した嬉しさで落涙。

 

大変なことを乗り越え、自分の力で自己肯定力(“自尊心”ともいう)を高めていくことの大切さを、今年も皆さんに伝えていけたらと思っています。

 

人生は氣合いだ❗❗

 

今年も頑張っていきましょう❗❗❗

menu