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ソレイユニュース2022年10月号

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以前この欄でも紹介したことがありますが、『学力の経済学』の著者で慶応大学教授 中室牧子氏が、最近YOUTUBEに登場するようになりました。

 

YOUTUBE上で発言している内容は、『学力の経済学』に書いてある通りですが、本を読まずに教育と経済に関することがわかりますし、何しろ口跡のよい方なので、難しいこともすんなりと頭に入ってきます。

 

近頃、中室氏は政府の審議会の委員に任命されていて、国会などで盛んに提言を行っています。

 

その中で、教育の費用対効果で一番よいのは、年齢が低い時の教育に手間とお金を掛けること、と述べています。

 

中室氏の発言は、アメリカや日本等で長い年月(長いものでは40年近く❗)を掛けて研究したエビデンス(科学的証拠)に基づいているものですから説得力があります。

 

10歳以下から的確に教育した場合、認知能力(いわゆる学校で習い入試で判断される能力)の蓄積よりも、非認知能力(忍耐力、コミュニケーション力、協調性、自制心、やり抜く力など)をUPさせることに効果があるそうです。非認知能力を向上させる最も効果的なことは何かというと、楽器の習得なのだとか。

 

脳科学の研究でも、脳の開発に最も効果がある習い事は“ピアノ”ということでしたから、頭を良くするのも、非認知能力を上げるのも、楽器の習得は意味があるようです。

 

東大生の80%がピアノかヴァイオリンが弾けるというのは有名な話ですね。エビデンスを知らなくても、その事実を聞くだけで、その効果は容易に想像できます。

 

楽譜を見ながら目で音の高さや長さを確認しつつ、指で楽器を弾き、身体で拍を感じ、発生した音を耳で確認して調整を加える。特にピアノはメロディに伴奏が加わったり、2つの別々のメロディを掛け合いで弾いたり、和音で一度に沢山の音を発してその音を全部聴き分けたり、を一人で行います。

 

その他にも、過去に演奏している人たちの演奏を聴き、演奏スタイルを学んだり、曲に物語性を加味したり…。やることが多岐に亘る上、時間の流れに添ってそれらを一度に行うことが、能力向上に役立っているのでしょう。曲が高度になっていくと、繰り返し練習しなくては出来るようにならないので、忍耐力もつくはずです。

 

それがコミュニケーションや協調性にも繋がっていくというのは、音楽関係者をみていると良く分かります。皆さん明るくて感じがよいからです。持って生まれた性質もあるでしょうけれど、楽器習得から生じた副次的な産物であるということは間違いなさそうです。

 

中室氏は、大人になってから認知能力の開発には困難が伴うけれど、非認知能力の開発は充分可能述べています。

 

大人の皆さま、嬉しいエビデンスですね。

 

2022年3月に行われた参議院予算委員会の中で、中室氏は、年齢が低い時に行われた子供の教育と健康への投資が、その後の国の税収の増加や社会保障の削減に繋がると繰り返し述べています。

 

国を挙げて子供への投資を効果的に行っていきたいものです。

 

11月20日(日) 14:00開演『第94回 藝大吹奏楽定期』で、ソレイユ卒業生 鴨川孟平が、藝大ウインドオーケストラとラフマニノフピアノ協奏曲第2番を演奏します。大井剛史指揮、大橋晃一アレンジによる吹奏楽によるピアノコンチェルトです。

 

チケットは、チケットぴあ、ヴォートルチケットセンターで購入できます。

 

吹奏楽版“ラフ2”、ご興味ある方は是非❗

 

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