ソレイユニュース2023年5月号
4月23日(日)、《コンセール・ドゥ・ソレイユ〜大人のためのコンサート〜》が開催されました。
40代から今年6月で90歳を迎える方まで、幅広い年齢層の布陣で、声楽、ヴィオラ、ピアノの出演者が高水準の演奏を披露しました。
6月で90歳になるO氏は、今年運転免許の更新試験も無事に通り(運転は、していませんが)、仕事も現役の偉丈夫。今回のコンサートも暗譜で歌って美声を披露。長生きの見本のような生き方❗と皆様に褒め讃えられました。
O氏夫人は、今週入院をし、金曜日に退院したばかり。退院明けにもかかわらず、しっとり情感豊かに歌われたのには感動しました。
10年以上ヴァイオリンを習い、チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトを最後に一旦弓を置き、暫く声楽レッスンに邁進していたM氏がヴィオラに目覚めて今回がヴィオラデビュー。J.S.バッハの無伴奏チェロソナタを堂々と演奏されたのは驚きでした。ここ数年頑張っている声楽では、オペラ《セヴィリアの理髪師》からフィガロのアリアを歌い、早口言葉さながらの言葉さばきと低音から高音に及ぶ広い音域の難曲を自由自在に歌い拍手喝采。音楽とは関係ない職業に就いているとは思えない水準でした。
ソレイユ総合音楽教室には、音大で専門教育を受けた方も数人いらして、Aさんは、ロマン派の甘い歌曲を美しく歌い(レガートが秀逸でした❗)、ピアノも披露。余り演奏されないピアノ曲を発掘し演奏することをライフワークにしているAさん、これまでにも指の練習で有名なドホナーニやフィンランドの作曲家メリカントなどをお披露目してきましたが、今回はJ.C.F.バッハの《きらきら星変奏曲》。大バッハの子供たちの中、男子6人中6番目、大バッハの子供たちの20人中19番目❗であるJ.C.F.バッハは、次男カール.フィリップ.エマニュエル.バッハに比べると、それ程知られていない存在です。有名なモーツァルトの《きらきら星変奏曲》に比べて、和声がシンプルてチェンバロやフォルテピアノに相応しい曲、という印象でした。
定年退職された後、念願だった音大に進学されたOさんは、コロナ禍中、音大時代の教授のレッスンが受けられずソレイユに戻っていらっしゃいました。正しい姿勢での発声に立ち返り、専ら発声特訓中です。
いつも一緒にレッスンに通われていた奥様が体調を崩されお休みしていたのにも関わらず、変わらぬペースでレッスンを続けてこられた80代のI氏。長い曲をきちんと暗譜し、美しい声で歌われました。
今回のトリはやはり音大出身のTさん。トリに相応しい安定した歌唱でした。
『コンセールドゥソレイユ』は今年で48回目。はじめの頃は、ソレイユコンサート(子供たちのコンサート)の水準と大きく違って慌てたこともありましたが、長年の訓練の結果、演奏水準が上がり、全員が素晴らしい演奏を聴かせてくださるようになりました。
積み重ねの大切さが証明されたようなコンサートでした。
あと2回で50回❗50回に相応しい楽しい企画を考えようと思います❗