ソレイユニュース2024年4月号
J.N.さんが東京藝術大学楽理科に合格しました。
Nさんは2歳から《Babyソレイユ》でレッスンを始め、小学生時代はコンクールに出場するなどピアノを頑張っていました。中学受験をして公文国際学園中等部(横浜市)に行ってからは、毎週末群馬に戻ってきて、細々とソレイユでのレッスンを続けていました。
中学時代に声楽を始め、中学生の頃はオペラのピアノスコアを見ながら2人で片っ端から歌っていく、という新曲視唱のようなことをしながら遊び半分(音読み遊び)レッスン半分のような時間を過ごしました。
何しろ2歳から音感教育を受けているので音感もあり、作曲専攻に新設されたエクリチュール科が向いているのでは?という話にもなったのですが、本を読むことが好きで、多方面に興味を持ち、小さい頃からきちんと勉強してきたことで、音楽と勉強(特に歴史に興味あり)の両立もできていることから楽理科を選択することに。
楽理科は共通テストで英語と国語の他、もう1科目を選択し3教科受験します。8割取得を目指すと良いと言われていて、東大並みの学力を必要とします。藝大入試での第1次試験も英語と国語。特に英語は東大より難しいと言われています。
1次の発表後は、2次試験。2次試験1日目が小論文と和声の試験で、テーマに添った論文を2時間で書き上げ、作曲の基礎である和声を2題、1時間30分で書いていきます。
2次試験2日目は、聴音、楽典、新曲視唱、リズム唱等のソルフェージュ関係と副科ピアノ。これらの課題は、楽器や声楽など、殆ど全ての科において共通の試験です。
2次試験3日目は、1日目に書いた小論文を基に15〜20分間程度の口述試問があります。
他の科が実技重視なのに比べ、楽理科か受験する科目の何と多いこと❗英語・国語・倫理(Nさんの選択科目)・難解英語・難解国語の他、小論文・和声・聴音・楽典・新曲視唱・リズム唱・副科ピアノ・口述試問と、実に13項目の試験の準備をしなければならないのです。
Nさんが小さい頃は、私と一緒に英語や国語を勉強したりしていましたが(問題を私の傍で解き、分からないことを私に訊く)、その後は塾に通い、小論文も音楽学の先生に習っていました。それ以外の和声、ソルフェージュ全般、副科ピアノはソレイユ総合音楽教室で仕上げ、万全の体制で臨んだ藝大受験。
咄嗟の状況判断に弱いところがあるのが唯一の弱点で、準備万端なのに本番で力を発揮できなかったり、ミスしたりすることが今まで多少ありましたが、精神的な壁を見事に越えることができ、目標を達成できたのが今回の受験の一番の喜びです。
楽理科はどの方面にも進める科で、音楽研究者の道を行く、真面目に就職する(出版社、著作権協会などの音楽関係の会社だけでなく、NHKなどのマスコミ、任天堂などのクリエイティブな企業など、東大レベルの求人あり)、高校の音楽教諭など、進路に困りません。どの分野で彼女の豊かな能力を発揮していくのか、楽しみでなりません。
粘り強くやり続けてきたことで達成感を得る大切さを全ての子供たちに伝えたい、私達はいつもそう願い毎日のレッスンに取り組んでいます。
殆ど母親気分の私、入学式に付いて行こうしら?と言ったら、結構です❗と断られてしまいました(苦笑)。
自分で立てた目標を見事に達成したNさんをこれからも応援していきたいと思っています。
東京藝大合格おめでとうございます❗❗❗