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ソレイユニュース2024年1月号

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明けましておめでとうございます。

 

“初めから最高の教育を゙”をモットーに、1983年の創設以来、基礎からきちんと指導する(大きくなってからやり直さなくてよいテクニックを身につける)ことを目標として運営してきたソレイユ総合音楽教室も、41年目を迎えます。

 

東京藝術大学名誉教授で、黎明期の日本のピアノ界を牽引された安川加壽子先生はご存知でしょうか?

 

安川先生は、外交官であるお父様に同行し、幼少期からパリで過ごされ、12歳でパリ国立高等音楽院(パリ国立コンセルヴァトワール)に入学。同音楽院を1等賞で卒業後、1939年第2次世界大戦による国際情勢悪化のため帰国され、20代で藝大の教授になった方です。

 

フランス仕込みのピアニズムで数多くの演奏会に出演されたのは勿論のこと、フランスで習得された奏法のご指導や、それまで日本ではドイツ一辺倒だった子どものためのピアノ教則本のラインナップに和声感溢れるフランス教則本を編集し加えるなど、日本のピアノ教育界を根本から改革していった功労者でした(子どものための楽譜だけでなく、ドビュッシーのピアノ楽譜などもたくさん校訂・出版されています)。

 

安川先生の高弟(藝大名誉教授 多美智子先生、井上双葉先生など)による対談をYouTubeで観ることができますが、その中で、藝大で教え始めた初期の頃の安川先生の功績を盛んに語っていらっしゃいます。

 

本当の意味でのピアノテクニックが日本に浸透するのは50年くらいかかるかもしれない、と仰有っていたという言葉が胸に残りました。

 

安川先生は、ご自分が習ったフランスのピアニズムを日本の学生に伝授する意欲満々で指導し始めたのでしょう。しかしなかなか先生の思い描くようには習得してくれない。そこで子供の頃の教育が大切なのでは?と考え、フランスで子供のためのピアノ教則本を導入するも、生徒たちが奏でる音は、自分の求めている響きとは違う・・・。このような経験をされて至った感想なのだと思います。

 

競争のように誰よりも速く間違えずにガンガン強く弾く奏法ではなく、速く弾くのは勿論のこと、fはきれいに、そして何より会場に鳴り響く美しいppとレガートなどの、1つ1つの音をコントロールすることができる奏法の習得は、それに適した指導法と時間が必要なのです。

 

 

12月24日(日)、太田市民会館スタジオで、ソレイユ総合音楽教室クリスマスコンサートが開催されました。クリスマスイブの開催にもかかわらず、万障繰り合わせて参加してくださった生徒の皆さん全員が、夏のコンサートを上回る上達度で耳を楽しませてくれました。

 

コンクール入賞組が勢揃いしたピアノチーム、受験組の多い弦楽チーム、人数が増え迫力満点だった声楽チームと、各チーム共に、聴きに来てくださった方々から好評をいただくことができました。

 

次回のソレイユコンサートは、都内の音楽ホールに勝るとも劣らない上質な木の内部空間と音響が秀逸な笠懸野文化ホール(現、グンエイホールPAL)で開催いたします。

 

安川先生が仰有る“成果が出るのには50年かかる”を胸に、次のステップを踏み出します。

 

今年も宜しくお願いいたします。

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