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ソレイユニュース 2026年4月号

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橋本凛さん(高崎経済大学附属高等学校普通科芸術コース音楽系卒)が東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻合格、田幡咲葵さん(群馬県立館林女子高等学校)が日本大学芸術学部音楽学科音楽芸術コース作曲専攻に合格、2人共に第一志望校だったので嬉しい春です。

 

橋本さんは、昨日の12月に行われた日本クラシック音楽コンクール全国大会において第5位という立派な成績を修めました。藝大受験ではヘンデル作曲オペラ『ジュリアス・シーザー』からクレオパトラの最後のアリア『嵐で木の舟は砕け』(難曲です!)を器用に歌い、実力を上げての合格。中学2年からソレイユ総合音楽教室に通い始め、ソルフェージュも徹底的に勉強しました。最後の1年は英語の勉強も手伝い、体調管理もアドヴァイス。無事に合格してホッとしています。

 

田幡さんは高校2年から作曲を勉強し始めました。中学1年から始めた吹奏楽の魅力に嵌り、中学ではトロンボーン、高校ではテナーサックスを担当。感動的な吹奏楽曲に接する度に、このような楽曲を作曲する人になりたいと熱望して作曲の勉強を開始。日本大学芸術学部は日本大学の中でも偏差値が高く、付属高校からの内部進学も難しい学部です。オープンスクールなどで何度も日芸に通い、映画学科、放送学科、美術、演劇、ダンスなど様々な分野の学生が共に学んでいる日芸の江古田キャンパスに魅了され日芸は憧れの大学に。そして見事に合格を勝ち取りました。実は母方の曾祖父様が東京藝大ピアノ専攻卒だったそうで、天国のひいおじい様が喜んでいるとお母様が殊の外お喜びでした!

 

入試を終え、ソレイユコンサート準備が始めるまでの2ヵ月間が私の束の間の休息期間。この期間しかお休みの日がないので、コンサートに行ったり落語に行ったり一人時間を楽しみます。

 

3月22日(日)は東京藝大名誉教授小林仁先生が企画プログラミングされた『小林仁の眼差しvol.9』に行ってきました。小林先生は10年間程ソレイユ総合音楽教室に年に2回程度公開レッスンに来てくださっていた方で、東京藝大で教授を務められた後、各音大に教授として招かれ、ショパン国際ピアノコンクール等の重要コンクールの審査員等を歴任、近頃は今上天皇のピアノの先生でいらしたことをカミングアウトされたことでも話題の音楽界の重鎮です。

今年卆寿を迎えられて益々お元気、楽曲の分析力や音楽全般についての博識さは並ぶ者なく、少年時代から試みていた作曲と、ご本人が編曲マニアと仰言る編曲にも多くの優れた作品を残されていて、このコンサートはその知識の集大成と言えるものでした。

 

主題は『バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻』。プレリュードとフーガで構成された対位法の傑作です。バッハの平均律が作曲される20年前に作られたJ.C.F・フィッシャーの『アドレアナ・ムジカ』全20番(やはりプレリュードとフーガで構成されているので全40曲)から始まり、平均律をピアノで24番(48曲!)、平均律を弦楽に編曲した7曲(14曲)、そしてバッハ『6声のリチェルカーレ』をピアノ5重奏に編曲した作品を加えた全4時間半という長いコンサート! 対位法というのは、古典派以降の主流であるメロディと伴奏という形式ではなく、全声部(平均律ですと2声から4声)がメロディを受け持ちます。いずれの声部においても主題を主役のように奏したりそれ以外は控えめに演奏したり他の声部に配慮しながら輪唱のように弾き進んでいきます。勿論、声部は重なり続けるので和声は常に発生し、お互いの縦のバランスにも留意しなければいけません。縦横の絶妙なバランスを保って、美しい対位法が成立するのですが、ピアノは1人の人が全声部を弾くので、そのバランスを考えた演奏をなかなか聴くことが出来ないのが難点でした(勿論素晴らしい演奏に遭遇したことはこれまで何回もありますが)。

 

今回は弦楽四重奏などに編曲された各声部が、歌心ある弦楽奏者たちによって奏されたことから、平均律が立体的に構成され、感動な演奏となりました。

 

また、小林先生の門下生たちが1曲ずつ演奏するスタイルだったこともあり、各ピアニストの音質や各声部へのアプローチの方法の違いが興味深かったこと、また門下生とはいえ、音大教授や大御所ピアニストなどが勢揃いする中、生涯かけて鍛錬を続けてきた見本のような、感動的な演奏を聴かせていただけたことなどが、時間を忘れて聴き入った要因と思われます。彼らを見習って、生涯かけて、自分の技術と音楽を究めていくことを肝に銘じたコンサートとなりました。

 

今回、合格した皆さん、受験は受かった所がスタートです。素晴らしい将来に向かい、ここからスタートしていってください。合格おめでとうございます!

文責 小林真衣子

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